銀行口座の開設とクレジットカード
○銀行口座の開設
普通預金口座(Saving Account)、当座預金口座(Checking Account)、定期預金(Time Deposit)がある。これらのうち、米国で必要度の高いのは当座預金口座だ。当座預金口座を開設すると「パーソナルチェック」という小切手をつづったチェックブック(小切手帳)が発行される。家賃や光熱費、電話代などの支払いはこのパーソナルチェックを郵送して行うのが一般的だ。買い物の支払いに使う人もたくさんいる。
当座預金は一定額以上の預金をしない限り原則として利息は付かない。一方、普通預金には利息が付くため、生活に必要なある程度の現金を当座預金口座に入れ、残りを普通預金で管理している人が多い。ただ、普通預金の金利は日本と同じく低いため、二つの口座を管理するのがわずらわしい人には、当座預金口座だけで十分だ。
米国生活が始まったら、早めに銀行口座を開設しよう。銀行を選ぶ目安は大きく2つ。
@日系の銀行「ユニオンバンク・オブ・カリフォルニア」(東京三菱銀行系)にする
A支店数の多い銀行、例えば「バンク・オブ・アメリカ」などにする
銀行の倒産に備え、倒産時に最大10万ドルが保証されるFDIC(Federal Deposit Insurance Corporation)に銀行が加盟しているかを確認するよう促す本などもあるが、加盟していない銀行は稀だ。
日系の銀行の利点は、日本語の通じる行員がいる点。支店が多い場合の利点は、利便性にある。同一銀行のATMであれば手数料が掛からないため、手数料の節約につながる。
銀行を決めたら、支店の口座開設窓口へ次のものを持参する。
@パスポートやカリフォルニア州発行の運転免許証などの身分証明書
Aソーシャルセキュリティーナンバー(取得できない場合はSSオフィスで銀行口座開設のための手続きをする)
B口座に入金する200ドル程度の現金
ただし、必要なものは銀行によって違うので、事前に確認しておくこと。
口座開設の申し込みをしてから数週間後に、ATMカード(当座預金の場合はチェックブックも)が届く。ATMカードは、口座開設時に申し込まなければ発行されないことがあるので注意すること。米国のATMは24時間利用できるが、1回に引き出せる金額が500ドル程度と低いことや、人通りの少ないATMの周りには怪しい人が潜んでいることもあるので気を付けなければならない。
・当座預金の残高には常に気を配る
当座預金を利用する際に注意すべきは、口座の残高である。残高が少ないにもかかわらずそれ以上の小切手を切ることは、銀行からの信用を著しく失墜させる。銀行取引停止になることや、クレジットヒストリーに影響を及ぼすこともある。また、このような行為を意図的に行うことは犯罪となることも頭に入れておこう。残高の確認は、ATMのほかインターネットでもできる。
・口座消滅に注意
長期間取引のない口座を「睡眠口座」と言い、数回の警告の後、預金は州に保管されてしまう。そうならないためには、あまり使用しない口座であっても1年に1回程度は現金の出し入れをすること。特に、日本に帰国する際には気を付けたい。
・口座管理料
米国の銀行口座は、ある一定の金額が入金されていない場合、10ドル程度の口座管理手数料がかかることがある。口座開設の際には最低入金額の確認もしておきたい。
○クレジットカード
米国はカード社会と言われる。ホテルの予約やレンタカーを借りる際など、クレジットカードを持っていないと利用できないサービスがいろいろとあるからだ。だが、そんなことよりクレジットカードがなければ後述するクレジットヒストリー(個人のカード支払いの履歴)ができず、そのクレジットヒストリーがなければ生活のあらゆる場面で支障を来たす。カード社会と言われるのは、これが理由ではないかと個人的には思う。
一方で、外国人であるわれわれはクレジットカードを簡単に作ることができない。良好なクレジットヒストリーを持っている人でなければ、通常、クレジットカードは作れないのだ。しかし、渡米間もない外国人がクレジットヒストリーを持っているはずはなく、クレジットヒストリーがないためにクレジットカードが作れない。クレジットカードが無ければクレジットヒストリーもできず、まるで、自分のしっぽをくわえようとクルクル回る犬のように、われわれはクルクル回らなければならないのか???
米国でクレジットカードを作るのが難しいのは、支払いが困難になる人が多くカード会社が審査を厳しくしているからだ。しかし、方法はある。ただ、それには諸説があり、これといったものはない。つまり、審査の目安となる経済的なバックグラウンドは個人によりまちまちで、経済状況によって方法論が異なってくるからである。個人的な見解も含め、以下に渡米間もない人のためのクレジットカードの作成方法を示す。
@銀行のセキュアードカード(Secured Card)を作り、地道にクレジットヒストリーを作る
セキュアードカードとは、500ドル程度のデポジット(預入金)を積むことによって、銀行が発行してくれるカードのこと。その額を限度にクレジットカードとして機能する。このカードを使うことで良好なクレジットヒストリーができれば、半年から1年で通常のクレジットカードに格上げしてくれる。また、そのころになると他のカード会社からも勧誘のダイレクトメールが来るようになる。銀行口座を開設しただけで、約半年後からDMが来始めたという人もいる。
Aクレジットヒストリーのできる日系のクレジットカードを作る
JALのプレミエカードなどがある。これらを活用し、良好なクレジットヒストリーができたところで、好みの会社のクレジットカードを作成する。
B日本で作ったカードを米国用に作り替える
アメックスに限り、日本で作ったカードを米国用に作り替えることができる。日本で使用した分もクレジットヒストリーに記録される。
C日本のクレジットカードの支払い履歴を書類にし米国のカード会社に提出、審査してもらう
日本でのクレジットカードの使用履歴を、米国のカード会社向けの書類にしてくれる会社がある(有料)。そこに依頼する。
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潟Vーシービー http://www.ccbinc.co.jp/
D金利が高く限度額も低いが比較的簡単にカードを発行してくれる会社に申し込む
まれに、スーパーやガソリンスタンドなどでヒストリーがなくても作れるカードを案内しているところがあるらしい。しばらくはそれで我慢し、のちに好みのものに切り替える。
日本でクレジットカードを使っている人は、当面それを米国でも使う。また、銀行のATMカードはデビットカードとしても使え、さらにクレジットカードの機能を付けてくれるところもある(ヒストリーはできない)。ローンを組む必要がない人や、永住までは考えていない人で、「銀行のカードで十分事足りる」という人もいる。
○クレジットヒストリーとは何か
クレジットヒストリーとは、個人のクレジットの支払い履歴のことだ。400−900点で点数化され、それによって個人の信用力が示される。これらの情報はクレジットビューローと呼ばれる信用情報機関によって、ソーシャルセキュリティーナンバーをもとに管理され、第三者から照会されたり、自分で内容を確認したりすることができる。
クレジットリポートを取り寄せると(有料)、クレジットスコアや支払い履歴を始め、誰がそのリポートを照会したのかも分かる。日本では保証人を立てれば解決する場面でも、米国ではスコアが悪ければバッサリ切り捨てられることもあるため、スコアに敏感になっている人は非常に多い。
クレジットヒストリーが必要となるのは、クレジットカードの申請をする際に始まり、ローン契約時、アパートや携帯電話の契約時など。ただし、これは契約される側がソーシャルセキュリティーナンバーをもとに照会するため、自分で準備する必要はない。車や家の購入など、大きなローンを組む際、クレジットヒストリーによっては非常に高い金利が課される。スコアが悪ければローンを組むことすらできないことも当然ある。
クレジットヒストリーを作るためには、上にも書いたがクレジットカードを作成し、そして良いヒストリーを作るためには、毎月の支払いを滞りなくコツコツと行うしかない。
なお、クレジットスコアを悪くした人の悲痛な叫びや、カード作りに悪戦苦闘している人の声が、インターネットのYahoo!
掲示板「クレジットの修復について話しませんか」に詳しく紹介されているので参考にされたい(トピックは消滅の可能性あり)。